楽天市場の格安ショップで中国製スマートフォンを購入するとき注意したい点

ウェブサービス 約7分で読めます 投稿 2022/09/17 更新 2022/09/17

楽天市場の格安ショップで中国製スマートフォンを購入するとき注意したい点

近年、XiaomiやOppoなど中国メーカーの格安Androidスマートフォンが人気ですね。筆者も中国メーカーのAndroidスマートフォンを持っていますが、最近ではSONYなど国内メーカーに大きく引けを取らないくらい高性能・高品質で価格もエントリー機種やなら新品でもおおよそ2万円~と購入しやすいので、売れているのも納得です。

AppleのiPhoneが年々値上がりして廉価モデルのiPhone SEを除き最低でも10万円以上~と、数年おきに買い換える消耗品としては日本人の平均的な所得水準では手が届きにくくなってきているので、ハイエンドクラスの性能を求めないのであれば、こういった格安メーカーのスマートフォンは魅力的な選択肢と言えます。

また、このような中国メーカー製Androidスマートフォンを購入を検討する場合、ほとんど場合は価格の安さが購入理由となるので、少しでも出費を減らすため楽天市場やYahoo!ショッピングに出店している格安ショップを利用して購入しようと考える人も多いのではないでしょうか。

しかしながら、安いショップには安いなりの理由があると考えるのが道理というもの。スマホは精密機器ゆえ初期不良などのトラブルがつきものなので、きちんと返品や交換に応じてくれるショップで安心して購入したいですよね!ということで今回は、実際の筆者の体験をもとに、楽天市場などに出店している格安店舗でスマートフォンを購入する際に気をつけたいポイントをまとめました。

私が楽天市場の格安ショップで購入した機種について

今回筆者が楽天市場の格安ショップを利用して購入したスマートフォンは、中国メーカーOppo社の「OPPO Reno5 A」という機種です。2021年発売の機種で、性能としてはSoCに当時のミドルクラスの「Qualcomm® Snapdragon™ 765G」を搭載、RAM容量が6GBでストレージは128GBなど、価格は発売当初の実売で4万円前後と、中国メーカーの機種としてはエントリー機種よりは上位ながらハイエンド機種には性能面で劣るという、ミドルクラスに位置づけられるモデルになります。

筆者が楽天市場の格安ショップで購入したスマートフォン

また、本機種には同じ「OPPO Reno5 A」でありながら、製造元であるOppo社が販売している通常版とは別に、通信キャリアであるワイモバイルが販売しているワイモバイル版というのも存在し、こちらはヤフー関連サービスのアプリがいくつかプリインストールされていて削除できない、物理SIMの2枚同時使用ができないなどのちょっとした違いがありますが、スマートフォンとしての基本的なスペックは同じ。

ただし、後者はワイモバイル版とはいっても、ワイモバイルが販売しているというだけのことで、SIMロックがかかっているわけではないのでワイモバイル回線専用というわけでなく、基本的にどこの通信キャリアのSIMでも普通に使えます。販売価格もOppoが販売している通常使用のモデルよりも1万円以上安く購入できるので、今回は試しにこちらを買ってみることにしました。

今回はメインのスマホとして使うというよりも、サブでの使用が目的だったので、購入費用をできるだけ抑えたいと言うことで、楽天市場の某格安店舗にて購入。価格は新品で約2万円ちょっとという、発売日から1年ほど経過した型落ちモデルであることを考慮しても、購入当時まだまだ現役バリバリ使えるミドルスペックスマホとしては破格の安さと言えると思います。

ただし、ここで注意したいのは、今回のワイモバイル版のような通信キャリアが販売しているモデルについては、製造メーカー(今回の場合はOppo)が販売しているわけではないので、初期不良などのトラブルの際に製造メーカーに直接問い合わせても基本的に対応してくれません。この場合、販売元の通信キャリア(今回はワイモバイル)に連絡して交換や修理を依頼することになるわけです。

が、今回の筆者のように販売元のワイモバイルの店舗や正規オンラインショップで購入したのではなく、楽天市場などの正規取扱店ではない格安ショップで購入した場合は、販売元のワイモバイルでは交換や修理を受け付けてくれない場合があります。このように、製造メーカーが直接販売していないモデルを非正規ショップで格安購入する場合は、そういったリスクがあることはあらかじめ知っておきたいところです。

格安ショップは初期不良品などのトラブルに応じない店が多い

日本の商取引の習慣では、初期不良や故障があった場合、購入店舗に連絡して持ち込めば良品との交換や修理に応じてくれるのが当然ですが、楽天市場などに出店している格安ショップの場合、コスト削減のためか「初期不良や故障の際は店舗では対応しない」「購入者と販売元メーカーとの間で直接連絡をとって自分で対処するように」と言われるケースが多く見受けられます。

初期不良や故障に対応しない格安ショップの例

今回筆者がスマートフォンを購入した格安ショップについても例に漏れず、上のスクリーンショットのように商品ページに「初期不良や故障の対応はしない」という旨の記載がありました。私の場合はネット通販の利用は慣れっこなので、このような格安ショップが初期不良などトラブルの対応などに不誠実な場合が多いことはよく知っていて、それを承知の上で購入していますが、不慣れな方はこうしたショップは避けるのが無難です。

あまり大きな声で言えることではありませんが、このような日本の商取引の習慣に則らないやり方をとっているショップは運営者の名前がどう見ても中国人だったりと、日本人でないケースが多いのが実態です。商品価格が相場よりもあまりにも安いショップは、信頼して取引できる店かどうか購入前に判断する一つの基準として運営者や経営者の名前が日本人かどうかチェックするのは有効な方法だと思います。

また、XiaomiやOppoなど中国メーカーのAndroidスマートフォンは、価格が安い分だけ品質管理がいい加減なのか、初期不良品が多い印象が個人的にはあります。筆者は今まで何台もスマホを購入していますが、AppleのiPhoneなどは初期不良品に当たったことは一度もありませんが、中国メーカーのスマホは今回購入した「OPPO Reno5 A」を含めて複数回初期不良を引いているというのが実際のところです。

そんな事情もあり、スマートフォンの購入費用を少しでも抑えたいという理由で中国メーカー製品を購入するとただでさえ初期不良に当たるリスクが高く、加えて楽天市場などで最安価格で販売しているようなショップで底値での購入を狙うと実際に初期不良品を引いた場合でもショップ側が素直に交換に応じる可能性は低いので、リスクの高い取引になりがちと言わざるを得ません。

新品を購入したにも関わらず中古品が送られてきた

というわけで、今回購入した「OPPO Reno5 A」は運悪く初期不良品を引いてしまいました(笑)。上述の通り、楽天市場の格安ショップで購入したのでショップ側で初期不良品として素直に交換に応じてくれる可能性は低い、かつワイモバイル版なので、正規取扱店ではない格安ショップで購入したためワイモバイルで交換に応じてくれそうもない…。さて、どうしよう。

実際、ワイモバイルの親会社であるソフトバンクの電話窓口に問い合わせたところ、ソフトバンクでは対応できないのでワイモバイルに電話してくれと言われ、そこでワイモバイルの窓口に電話してみたところ、予想通り「ワイモバイルでの購入ではないので当社で対応できることはない」「購入店舗での対応のみとなる」という回答でした。

仕方がないので、とりあえず楽天市場の購入履歴一覧ページの「ショップへ問い合わせ」ボタンから、購入店舗に連絡してみることに。「ワイモバイルでは対応してもらえないのでショップ側で交換対応して欲しい」という旨の連絡を送ってみたところ、意外にもこの時点では素直に交換に応じるという旨の返信がありました。その際のやりとりは、以下のスクリーンショットの通り。

初期不良の連絡でのショップとのやりとり

というわけで、手元に届いた初期不良品は着払いで返送し、無事に交換品を送ってもらえることになったので、これにて無事一件落着!…とは残念ながらなりませんでした。そこはやはり安かろう悪かろうの格安ショップ、初期不良などにおける対応は一筋縄ではいきません。ある意味予想通りですが、その内容は所詮格安ショップとも言うべき実にひどいものでした。

というのも、今回新品を購入したにも関わらず、届いた交換品がなんと開封済みかつ使用済みの中古品だったのです。具体的には、商品の包装は剥がされていて、スマートフォン本体に貼られているシリアルナンバーなどを記載したシールも一度剥がされて貼り直されているほか、皮脂による汚れも付着しているなど、どう見ても中古品でした。

ネット通販のトラブルには慣れっこの筆者ですから、格安通販ショップなので対応が不誠実だろうという予想はしていましたが、さすがにこれには呆れるしかありません。「あーあ。やっぱりな…。」という感想です。当方としては、はっきりと【新品】と記載された商品を購入し、それに相当する代金を支払ったにも関わらず、この対応です(ちなみに最初に届いた初期不良品については包装が剥がされていない新品の状態でした)。

当然ですが、すぐにこれについてショップに連絡をとり、「新品を購入したにも関わらず中古品が送られてきた」「改めて未開封の新品を送るように」「新品と交換してもらえない場合は購入代金を全額返金するように」という内容のメールを送ったわけですが、これに対してショップ側の返信内容がとんでもないふざけた回答でした。その際のやりとりは以下のスクリーンショットの通りです。

新品を購入したのに中古品を送ってきた店側の言い訳

要するに、新品を購入したにも関わらず中古品が送られてきたことに対するショップ側の回答としては「包装が剥がされた商品を新品として入荷している」という前代未聞のありえない言い訳です。その言い分は、どう考えてもさすがに無理がありすぎる…。それを言い出したら、たとえ中古品であっても傷さえなければ「新品です」と嘘を言うこともできますし、包装が開封されていては本当に未使用であるかどうか消費者としては判断する術がありません。

というか、そもそも開封済みの商品を【新品】と記載して販売するのは優良誤認表示に抵触しますし、その他にも古物営業法など色々な法律に引っかかりますし、それ以前にどう考えても立派な「詐欺」です。それがたとえ今回のような初期不良トラブルへの対応における交換品の場合だとしても同じです。

どうやら購入代金の返金に応じる意志はあるようなので、このショップは取引に値しない信頼できないショップと判断し、今回は全額返金を要求しました。ちなみに後日、商品は着払で返送し無事に全額返金されたので、今回のトラブルでは直接的な金銭被害はなかったのですが、時間と労力はかなり無駄になり、何とも後味の悪い結果に。

楽天あんしんショッピングサービスなどを利用し補償請求も考えよう

楽天市場の購入代金補償システム

今回の筆者のケースのように、説明と違う商品が届いたなどのトラブルに際して、たとえば楽天市場では「楽天あんしんショッピングサービス」という楽天社を通じて購入代金の補償請求できる仕組みが整えられているので、こうしたシステムの存在をあらかじめ知っておいた上で、被害に遭った際には積極的に活用することを前提にショップを利用するのが良いと思います。

ただし、この利用にも色々と条件があって必ずしも返金されるとは限らないところに難がありますし、筆者の個人的な過去の楽天市場での購入トラブルにおける経験から言うと、楽天という企業自体のユーザーに対する不誠実な姿勢を嫌と言うほど知っていてあまり信用していないので、こうした補償システムがあるからと言って楽天市場を通じての購入ならば安心だとは全く思っていません。

ネット通販全般に言えることですが、代金を支払ったにも関わらず店側が売買契約を適切に履行せず返金にも応じないなど詐欺罪に該当するような行為があった場合、特に今回の筆者のケースのように格安ショップでスマートフォンのようなある程度高額な買い物をするときは、何か被害に遭ったら最寄りの警察署に行って被害届を出すなど、ためらわずに法的措置をとる心積もりをあらかじめしておき、リスクを承知の上で取引をすべきでしょう。

通販の格安ショップの利用を考えるなら、常にそうしたリスクがあることは知っておくべきですし、安いショップには安いなりの理由があるものなので、楽天市場などでスマートフォンなど高額な商品を底値で購入を狙うのは個人的にはあまりおすすめではありません。たとえ最安値ではなくとも、信頼の置けるきちんとした店を利用するのが無難ですし、その方が気持ちよく購入できると思います。

というわけで今回は筆者の体験談をもとに、楽天市場などの格安ショップでスマートフォンを購入するとこういうリスクがありますよ、という注意喚起を目的にこの記事を書きましたが、今回の事例で私自身が改めて「あまりにも安い店で安易に購入するべきではないな」と考えさせられるきっかけになりました。格安とは言えスマートフォンは決して小さい金額の買い物ではありませんので、皆さんも購入の際は気をつけてください。

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