Windows7の中身はVistaのService Pack 3相当か?
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投稿 2009/01/10
更新 2019/12/24
時期Windows OS、「Windows 7」のBeta版の配布がMicrosoft社より正式に始まった。海外ではBitTorrentなどをはじめとするP2P経由でずいぶん前から既に流出してしまっていたようで、それを利用したと思われる一部のユーザーからかなり高い評価を受けている。
Windows 7は多くの方が既にご存知のように、現行のOSである「Windows Vista」を徹底的にチューニングした製品になるとのこと。まだBeta版の段階ではあるが、Vistaよりも軽快に動作し、海外では「Windows 7は、Microsoftにとって最高のOSになるだろう。」とも言われている。
ところで、Windows 7の新機能って何だろう?
使いにくとか、動作が重いとか、結果的にあまり評価が上がらなかった現行OSのWindows Vistaのときは少なくとも、視覚的な効果としての「Windows Areo」や、USBメモリを利用してメインメモリの仮想メモリとして使う事ができる「Windows ReadyBoost(レディーブースト)」、セキュリティの大幅な向上など、新OSとして最低限、話題をよせる新機能はあった。
現在のところ、時期OS Windows 7 に搭載される予定である新機能として、Microsoftより正式に発表されている機能は、ズバリ、「マルチタッチ機能」。・・・たったこれだけなのだ。
他にも、15秒でPCの起動や終了処理を行うなど、噂的に流れている機能もないわけではないが、あくまで噂であって、いまいち信憑性にかけるものばかりであり実際にそのような機能が搭載されるかと言うと、疑わしいと言わざるを得ないものばかりだ。その上、ユーザーを驚かせるような真新しい機能は何一つないと言える。
実際、Windows 7のBeta版を使ってみた感想として、前述のように、確かにWindows 7のBeta版は全体的には高い評価を得ているようだが、「Windows Vistaと比べて何一つ目新しいものがない。」と、批判的な意見も少なくない。
IT mediaの以前の記事なぜ「7」なのか――次期Windowsの命名についてMSが説明で、時期OS Windows 7 についてのバージョン番号についてのMicrosoftからの情報を掲載している。内容を見てみると、やはりWindows 7は、Vistaからのマイナーアップデート的なOSだということが見てとれる。
Microsoft側の言い分としては、Windows 7に革新的な目新しい機能が搭載される予定がないのは、おそらくそのような理由だということだろう・・・。
実際に搭載される予定のマルチタッチ機能にしても、正直、新しいOSに満を持して搭載・・・というほどの機能でもないように思える。
結局、時期OS Windows 7とは、現行OS Windows Vistaの安定性の向上、動作の軽量化、バグ修正などを施しただけであって、核となる部分はほとんど変わっていないのだ。いや、この際「同じ」と言ってしまっても過言ではないのかもしれない。
つまり何が言いたいかというと、Windows 7は、現行Windows Vista SP1のアップデート版、つまりVistaのService Pack的な内容の域を出るものではないのだ。
既にWindows Vista SP2のBeta版は、一部では公開されているとあって、Windows 7は差し詰めWindows Vista SP3相当と言ったところだろう。
さて、ここまでは自分のWindows 7に対する意見を述べたような内容になっているが、実は私の知り合いに、この道に精通している方がいる。この「Windows 7はVistaのSP3だ。」という情報はその方から得たものだ。信憑性は高い。
マイクロソフト、Windows 7への無料アップグレード・プログラムを提供か という記事があるのだが、内容は、2009年7月1日以降にVista搭載PCを購入したユーザーは、無償でWindows 7にアップグレード権を提供するのではないか?、とのこと。このことからも、やはりWindows 7の内容がVistaのSP3相当だという説は有力だ。
もし本当にMicrosoftが、Vista SP3を新OS「Windows 7」として販売するというのであれば、「MicrosoftはVistaに見切りを付けた」という意見に、完全に疑いの余地はなくなる。
そして最終的にどのような形のリリースになろうとも、Microsoftには然るべき対応をとって欲しい。新OSとして提供するにしても、少なくともVistaユーザーへの配慮はされるべきだろう。(本来は無償で提供されるべき内容なのだから・・・。)