薄型軽量パワフルな新型「iPad 2」レビュー!- スペック編 –

買ったものレビュー (ガジェット) 約3分で読めます 投稿 2011/05/20 更新 2019/12/26

薄型軽量パワフルな新型「iPad 2」レビュー!- スペック編 –

この記事は、前回の記事薄型軽量パワフルな新型「iPad 2」レビュー!- 開封の儀編 –の続編となります。まず、前回の記事でも触れたように今回iPad 2を購入したのは、主に動画を手軽に観たりPDFビューアとして色々と活用できそうだからという理由からですが、少し触ってみて、ビューアとしての使い勝手が初代モデルよりも大幅に向上しているように感じた一方で、さらなる改善を期待したい点もありました。

私はiPadを購入したのは今回が始めてであり、初代iPadについては手元にあるわけではありませんが、仕事の関係などで何度も実機に触れていておおよそのハードウェア性能は知っているので、ここではiPad 2では性能面で初代iPadと比べて体感的にどこがどのように良くなったのか、といった比較についても簡単に触れながら、レビューしてみたいと思います。

iPad 2に触れてみてまず感じたのが、初代モデルと比べてずいぶんスリムになった印象を受けると同時に、実際に手に取ってみると”見た目よりも重い”ということ。iPhone 4よりも薄いとあって、見た目はかなり洗練されていますが、一方で重量については最大15%軽量化という数値以上の差は感じられません。

もっと言えば、”重さ”の第一印象は初代モデルとほとんど変わっていない感じ(1キログラムよりは軽いというだけ)。もう少し軽くならないと、寝る前にベッドでゴロゴロしながら読書とかウェブブラウジングするには向いていないかもしれません。

今回iPad 2に新しく搭載された両面カメラ。フロントカメラについてはFaceTime等を利用するための最低限の性能さえあれば問題ないということで、ここでは割愛しますが、実際に触れてみて意外にも”惜しい”と感じたのが、背面カメラです。

画素数はiPhoneではなくiPod touchクオリティなので、今のところカメラアプリ用と割り切るしかなさそうですが、もともと画面が大きくビューアとして向いているiPadは、撮影した写真の閲覧にも最適な端末。これにiPhone並の高画質カメラが備われば、もっと活躍の幅が広がるはず。次期モデルでは是非とも性能アップを検討してほしいところ。

iPad 2ではスピーカーの搭載位置も変わり、背面に高音質な大型スピーカーが備えられていますが、動画を観るときなどには”音が後ろに向かって鳴っている感じ”がひどく、使い方によってはあまり大型スピーカーの恩恵を受けられないのが、残念と言えば残念なところ。音質そのものは、一般的なノートPCより少し良いくらいと考えると良いかもしれません。

そして一番気になるのが、新しく開発されたデュアルコアCPUを内蔵した「A5」チップの実力。これについては、流石に期待を裏切らないパワフルさ。特にすごいのがレスポンスの良さで、Google Earthのような重いアプリケーションの動作も、Safariでのウェブブラウジングもサクサク。

iOS4以降、アプリの動作にしろホームボタンを押したときの反応にしろ、正直に言ってとにかく重く、初代iPadやiPhone 4のような動作周波数1GHzの「A4」チップを搭載したデバイスでさえ満足なレスポンスが得られず、ストレスを感じることが度々ありましたが、それが完全に解消された感じ。

ウェブページやPDFを閲覧する際、画面を拡大縮小してもしばらくぼやけた感じにならず、瞬時にピントを合わせてくれるため、ビューアとしての使い心地が格段に向上しています。これだけパワフルでありながらバッテリーの持ちは初代iPadに引けを取らないのがすごい!

IPS液晶の可視角度の広さや見やすさはビューアとして十分なレベルですが、iPad 2では液晶の画素数アップが見送られたのはユーザーの目線からは少し残念なところかもしれません。多分、技術的な問題よりも生産コストやアプリ開発者への配慮でしょう。

一般的に、白色光を透過したときに若干黄色っぽくなる傾向にあるのがIPS液晶の特徴で、初期に出荷されたiPhone 4でもそのような話を耳にしましたが、今回は問題ありませんでした。ちなみに、iPad 2では初代よりも液晶のコントラスト比が高くなっていて、鮮やかさがアップしているようです。

静止画ビューアとして考えれば気になりませんが、動画再生時やゲームアプリ使用時のなどの残像の多さには、やはり液晶の限界を感じます。写真や文字は今のままでもそれなりに観やすく、だからこそ次期モデルではよりきれいな高画素数液晶の搭載を期待したいところですが、将来的には有機ELの採用などにも気長に期待をかけたいところ(まだ十年くらいは先になりそうですが…)。

ちなみに、私がiPadを使ってどうやって高画質な動画を鑑賞しているかについてはiPhone/iPadでBlu-rayディスクからリッピングしたフルHD動画をストリーミング再生するサーバーを格安に立てる方法!という記事を参考にしてください。

電子書籍ビューアと言えば、活字ばかりの本だけでなくコミックビューアとしての適正も非常に気になるところ。これについては、本体を縦にして画面全体に1ページを表示する分には十分快適ですが、画面を横にして2ページを表示(こっちの方が漫画らしく臨場感がある)すると絵の細部まで表現するには厳しいと言わざるを得ません。やっぱり次期モデルでは是非とも画素数をアップして欲しいですね…。

というわけで、見た目も内部の性能もいろいろ進化しているiPad 2ですが、実際に使ってみて気付いたのが、背面がフラットになって本体が薄くなった分、携帯性が向上している点。ケースを装着するとどうしても分厚くなってしまいますが、目安として、B5サイズのテキスト1?2冊分の大きさと考えると良いと思います。

個人的には、今まで外出時にノートPCを持ち歩いて資料を確認したり原稿を書いたりすることが多かったのですが、今後はiPad 2一つあれば原稿を書くにも問題ない(CPU性能アップのおかげでソフトウェア・キーボードのレスポンスが良い)し、ビューアとしてもサクサク動作してくれるので、これからはほとんどノートPCを持ち歩かなくて済みそうです。

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