iPhoneの修理バッテリー交換は非正規店でなくApple正規でやってもらうべき理由

中古PC 約5分で読めます 投稿 2022/09/29 更新 2022/09/30

iPhoneの修理バッテリー交換は非正規店でなくApple正規でやってもらうべき理由

スマートフォンを長期間使っているとバッテリー性能が落ちてきたり発熱もしがちなので、街中にある非正規店でバッテリー交換した経験のある人も多いのではないでしょうか。たとえばiPhoneの場合、Apple直営ストアは東京・大阪・名古屋など大都市の中心部にしかなくアクセスが悪いので、すぐにでもバッテリー交換したいときは街中にある非正規業者を利用するのが便利かもしれません。

ですが個人的な意見としては、特にiPhoneの場合いくつかの理由があって、こういった非正規店を利用するのはオススメしません。「どうしても今すぐバッテリー交換したいけれど、近所にAppleストアがない…」みたいなやむを得ない場合を除き、iPhoneのバッテリー交換や故障箇所の修理は、交通費や往復送料を支払ってでも、絶対にApple正規でやってもらう方が良いと考えています。

非正規店でバッテリー交換は故障リスクあり

そもそもスマートフォンのバッテリー交換や修理するのに「資格」というものが存在しないので、スマホ修理業者の技術レベルが非常に低いことも少なくありません。たとえば自動車や航空機の整備士には免許という資格が要りますし、美容師などもそうですが、事業としてお金を取っている以上は資格が要るのが普通ですが、スマホ修理の分野にそういうのはありません。

正直なところ、スマートフォンのバッテリー交換くらいなら一週間程度の研修を受ければ、ヘラや専用ドライバーなど工具さえそろっていれば誰でも簡単にできてしまいますし、だからこそ技術レベルのひくい新人だったり無責任な人がやっていたりと、街中の非正規店はかなりいい加減な業者が多いのが実情です。

実際に、ひどい業者だとiPhone修理に際して画面側パネルの下側からヘラを無理矢理に差し込んで本体をこじ開けたためにホームボタンの回路を損傷して指紋認証機能を使えなくしてしまったり、不適切なドライバーを使用したせいでiPhoneに使われている専用の星形ネジの穴がなめてしまったりと、考えられないようなミスでiPhoneを壊されてしまったという話も中にはあります。

じゃあ、そうやってバッテリー交換や修理に出したiPhoneを店側の過失で壊されてしまった場合、きちんと補償してくれるのか?という話ですが、こういった街中の非正規店はほとんどが中小企業であるゆえ、何の補償もしてくれないことも実際にあります。

ホームボタンの指紋認証機能の回路を損傷して壊してしまったら基本的にApple以外では修理はできないので、良品に本体交換するか機種代金を弁償のが店側の当然の責務だと思いますが、そうした対応を取ってくれないどころか、バッテリー交換料金だけはきっちり請求するというタチの悪い業者も…。

最もよくあるケースでは、iPhone 7以降のモデルのiPhoneでは「IP67」または「IP68」防水/防塵に対応していて水没させてもある程度は問題ない構造になっているのですが、バッテリー交換等で本体を分解すると内側から貼ってある防水テープを剥がしてしまうため、適切なテープを改めてきちんと貼り直さないと防水性能が下がってしまう。

多くの非正規バッテリー交換業者がこの点にはいい加減で、もともと貼られていた防水テープをきちんと残らず綺麗に剥がしてから新しいテープを上手く貼り直すという完璧な処理をしないといけないのですが、この辺りの本体内部の処理は外側からは見えないので業者によっては適当に済ましてしまい、「バッテリー交換に出したら風呂で水没させたら浸水した…」みたいなケースが後を絶ちません。

そういうわけで、技術レベルが低く品質管理がいい加減でコンプライアンス的にも難があることも多い街中の非正規店でバッテリー交換や修理を依頼するよりも、Apple正規の修理に持ち込んで熟練のプロにやってもらうのが絶対に良いという訳です。

修理箇所が再度故障しても補償がない場合も多い

たとえば液晶画面が割れて修理に出した場合、普通なら半年間とか1年間の修理箇所の補償が付くのが当たり前ですが、非正規業者で修理した場合はこのような補償が全くない店がかなり多いのが実際のところです。液晶画面を修理して2ヶ月も経たないうちに画面に帯状の線が入るようになった…みたいな症状が出たら、それはどう考えても修理した店の過失なので無償で再修理するのが当然なのですが、何の対応も取らない業者も多いのです。

バッテリー交換の場合であれば、交換に出したら充電中にものすごく発熱するようになったとか、交換して間もないのに新品バッテリー時の本来のビデオ再生時間の7割も経たないうちに充電が切れてしまう…みたいな症状があれば、交換されたバッテリーに不具合がある可能性が高い訳ですが、そういう場合に再度の交換に無償で応じてくれるかと言うと、これも怪しい業者が多いですね。

そもそも非正規業者では扱っているバッテリーの品質に問題があることも多く、Apple正規で交換してもらえば新品クオリティーのApple純正バッテリーに交換されて返ってくるので性能的にも信頼できますが、非正規店だと仕入れ価格の安い粗悪品バッテリーに交換されてしまう可能性もあるので、バッテリー性能や寿命に難があったり、ひどい場合は発火のリスクも高まるのであまりオススメできません。

Apple正規の修理やバッテリー交換に出せば、修理した箇所が間もなく再度故障しても必ず補償してくれるので安心できますし、万が一修理やバッテリー交換作業中のミスで無関係な回路を損傷して本体を壊してしまうようなことがあればきちんと修理するか新品と交換してくれます。またバッテリー交換に限らず、どんな箇所の修理においても交換する部品自体の品質も非正規業者よりは良いはずなので、精神衛生的にも一番良いのではないかと思います。

非正規店でバッテリー交換すると中古屋で買取ってもらえない

そして、これもかなり大きな問題の一つではないかと思うのですが、Apple正規ではない非正規店でバッテリー交換したり故障箇所を修理したiPhoneは中古買い取り店では基本的にジャンク品扱いとなってしまい、どんなに傷が少なくてぱっと見では美品に見えるものでも買取り価格が最低額になったり、あるいは買取りに応じてくれないことも。iPhoneを買い換えたいときに、これでは非常に困りますよね。

イオシスのホームページに明記されている査定基準

実際に、中古スマホ販売・買取り店で全国展開しEC(ネット通販)にも力を入れている大手のイオシスでは、スマホ買取り時の査定基準に「非純正修理品・交換品(メーカー以外での修理や純正品以外でのバッテリー交換品等)」不良品・破損品と同じ扱いであると明記されています。

その理由としては、本記事のここまでの内容でも触れている通り、メーカー以外の非正規店でバッテリー交換や修理に出すと作業中に内部の回路を損傷していたり、バッテリーの品質が粗悪だったり、本来備わっているはずの防水性能を損なっていたりと、修理のレベルが非常に低いケースが多く、もはやスマートフォン自体の製品としての信頼性が低いことが原因であると思われます。

多くのユーザーは新規にiPhoneを購入するとき、いずれ機種変更する際には画面割れなど大きな損傷がなければ中古品として買取りに出すことも考慮しつつ価格を検討して買う人が多いと思いますが、非正規業者でバッテリー交換するとジャンク品扱いとなり二束三文の値段しかつかなくなる訳です!

中国メーカーの格安Androidスマホ(XiaomiやOppoなど)ならばいくら状態がよくてもそもそも高く買い取ってもらえないので諦めもつきますが、特にiPhoneは発売後5年が経っていてもまだ1万円くらいの買値が付く大切な資産と言えますので、将来的に機種変更の際には今使っているiPhoneを買取りに出すことを考えて、Apple正規でバッテリー交換してもらうのが絶対に良いです。

Appleも非正規業者も値段はほとんど変わらない

メーカー正規ではない街中の非正規業者を利用するメリットの1つとして、Apple正規のバッテリー交換に持ち込むよりは料金が3割くらいは安いんじゃないか?というイメージを持っている人が多いと思いますが、ことバッテリー交換に関しては、実際のところApple正規でも街中の非正規店でも値段はほとんど変わりません。

Apple正規のiPhone 8バッテリー交換の目安価格

ひとつの参考として、本記事を編集している2022年9月時点でのiPhone 8のApple正規におけるバッテリー交換料金が税込み7500円が基本です。iPhoneの機種によってバッテリー容量や分解・再組み立ての難易度が異なるので値段は変わりますし、実際に持ち込まれたiPhoneの状態だったり実機検査の結果に応じて、この価格は多少前後する場合もようですが、iPhone 8ならだいたいこれくらいの値段が目安。

じゃあ一方で街中によくある非正規店でのバッテリー交換料金はどうかと言うと、iPhone 8ならだいたいどこの店でも7000円から7500円くらいが相場で、店によっては色々と条件によって最大で1000円~2000円くらい割引してくれて安くなるケースもありますが、目安としては料金はApple正規とほとんど変わりないのが相場です。

そういうわけで、料金的な側面からみるとバッテリー交換でApple正規と比較して街中の非正規店を利用するメリットはほとんど皆無と言い切ってしまって良いのではないかと思います。他に唯一メリットがあるとすれば、Apple直営ストアが大都市の中心部にしかなくアクセスが悪いのに対して、非正規の修理店ならちょっと大きめの商店街ならどこにでもありますし、何ならイオンモールなんかにもテナント店としてよく入っています。

なので、バッテリー交換したいと思ったタイミングで即日交換してもらえるのが、非正規店を利用する唯一のメリットと言えそうです。

というわけで結論として、この記事でここまでに指摘してきた非正規店を利用することの様々なデメリットと、すぐにバッテリー交換できるというメリットを天秤にかけて、どちらを選択するべきか?となるわけですが、筆者の意見としてはデメリットの方がはるかに大きいと思うわけです。どうしても即日バッテリー交換したい特別な事情がない限り、交通費や送料を払ってでもApple直営ストアで正規に交換してもらうのが良いでしょう。

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