11インチ新型MacBook Airを購入、1ヶ月使ってみた感想&レビュー!

買ったものレビュー (ハードウェア・PC周辺機器) 約5分で読めます 投稿 2011/02/20 更新 2019/12/26

11インチ新型MacBook Airを購入、1ヶ月使ってみた感想&レビュー!

今回は、昨年秋に発売された11インチMacBook Airを購入してみました。MacBook Air自体は2008年から継続して販売されていますが、現在のモデルではHDDを廃してフラッシュストレージを完全採用、GPU性能の大幅な向上などスペックが一新されたほか、従来の13インチに加え新たにより持ち運びに適した11インチのモデルも追加されるなど、デザインでなく実用性も非常に高いものになっているので、Windowsユーザーの中にも購入を検討している人も多いのではないでしょうか。

ちなみに今回管理人が購入したのは、一般店頭で販売されている11インチMacBook Airでは上位モデルとなる128GBフラッシュストレージ搭載モデルで、実際にはコストパフォーマンスに優れた安価な64GBモデルの方が人気が高いようですが、今回はBootcampを使用してWindows 7とマルチブートすることを前提に考えていたため、容量に余裕のある128GBモデルを選んでみました。

というわけで、実際に購入したのは1ヶ月以上前ですが、MacBook Airをメインマシンとして乗り換えてみたので、しばらく使い続けてみて気づいたことや、ハードウェア的な性能面で気になったこと、他の個人ブログのレビューなどではあまり多く触れられていない、Mac OS XだけでなくBootcampを使ってWindows 7を走らせてみた感想なども含めて、簡単にレビューしてみたいと思います。

MacBook Airを使い始めてしばらく経ち、一番大きく変わったことと言えば、「PCを使いたいと思ったときにサッと取り出して、すぐに使い始められる」ということが当たり前のように感じるようになったということ。もちろん、これはフラッシュストレージによるOS起動の高速性が大きな要因ですが、MacABook Air本体の携帯性の高さも相まって、余計にそう感じます。

電源が切れた状態から、Mac OS Xの起動に必要な時間は体感で10?15秒くらい。スリープ状態からの復帰時間は、ふたを開いている間に一瞬で起動するので、実質0秒。おかげで待ち時間によるストレスを感じることがほぼなくなり、「OSの起動には時間がかかる」というネガティブなイメージを払拭してくれました。

非常に高性能なストレージを搭載する一方、CPUのスペックは数字だけ見ると物足りない印象はありますが、実際にしばらくの間使ってみた印象として、サイズの大きい動画の編集やソースコードのコンパイルなど膨大なCPUリソースを要求される作業をしない限り、メインマシンとして十分に使えるように感じました。

特に、ウェブの閲覧など基本的な使用においては何の問題もありませんが、唯一気になった点として、Mac OS Xの慣性スクロールがCPUパワーを比較的多く必要とするため、ニュースサイトや2chまとめブログのような画像や広告の多いサイトだと、スクロールバーの動きがカクカクすることがあります。

現在は、付属ソフトのBootcampを使ってWindowsをメインに使用しています。ちなみに、最新モデルのMacBook Airではデュアルブート可能なWindowsのバージョンはWindows 7のみとなっており、XP/Vistaは使用不可なので注意が必要です。

Macでの起動速度は文字通り”爆速”ですが、Windowsでの起動速度はさすがにMacほど速くありません。それでも普通のPCのSSDにセットアップされたものと比べると、かなり速い部類に入るという印象です。スリープ状態からの復帰時間は、3?4秒くらい。

Windows 7の動作もMac OS X同様サクサクですが、11インチMacBook Airでは画面アスペクト比が16:9と、一般的なWindowsパソコンと比べてかなり横長なため、最初はかなり違和感がありました(Mac OS Xなら全く違和感はありませんが)。

しばらく使っているうちに慣れましたが、はじめからWindowsとのデュアルブートを考えているなら、フラッシュストレージの容量などその他の要素も考慮して、アスペクト比が16:10と11インチモデルよりも少し縦長の13インチモデルを買った方が良いかもしれません。

ウェブブラウザなど、アプリケーションによっては最大化してしまうと横長になりすぎて使いにくいことがあるので、普段はこんな感じウィンドウの大きさを調節して使っています。横幅については、いったん慣れてしまえばどうということはありませんが、縦のピクセル数が768pxしかないので、作業場が少し狭いという印象は拭い去れません。

16:9という横長なアスペクト比ゆえ、Windowsを使った普段の作業には少し慣れが必要な部分もありますが、高画質の動画を画面いっぱいに「ばーん!」と広げて見ることができるのは気持ちがいいですね。液晶の画質も、携帯性を重視したノートブックの中では綺麗な方だと思います。

なお、Blu-rayディスクからリッピングした1920×1080のフルHD動画は、MacにプリインストールされているQuickTime Playerでは重くてまともに再生することができませんでしたが、Windows Media Playerなら問題なく再生できました。CPUスペックが低いため、「フルHD動画の鑑賞は厳しいかもしれない」とも思っていましたが、使用するソフトウェアによっても大きく変わってくるようです。

Windows上でのトラックパッドの使用は、Mac上でサポートされている操作のほとんどが利用できないのが残念ですが、それでも二本指スワイプで画面をスクロールすることができるので、これだけでも普通のWindowsノートブックよりもずいぶん快適です。何より、サラサラした手触りがとても良い。

キーボードの配列がMacとWindowsでは一部異なりますが、ブラインドタッチできる人ならMacのキー配列の方が打ちやすいのではないかと思います。BootcampでWindowsを使用する場合でも、日本語入力のON/OFFなどはIMEの設定でカスタマイズしてやればOK。

なお、MacBook Airのキーボード自体は、”アイソレーション”と呼ばれる独立キータイプで、かつストロークがとても浅いというかなりクセのあるキーボードなので、それまで普通のパンタグラフキーボードを使っていた身としては、最初は非常に打ちにくく感じました。

ただしキーの触感などは良く、タッチタイピングが得意な人ならばストロークが浅い分すばやく文字が入力できるので、慣れてしまえば非常に使いやすく生産性の高いキーボードだと思います。

MacBook Airのキーボードに慣れるまでは、こんな感じで、それまでメインに使っていたパンタグラフのBluetoothキーボード(以前当サイトでもマイクロソフトの薄型軽量「Bluetooth Mobile Keyboard 6000」レビュー!という記事でレビューしたことがあります)を重ねて使っていました。Bluetoothなので、たった2つしかない貴重なUSBポートも占領せず、思わぬところで大活躍!

普段は動作音は非常に静かで、一見するとファンレスタイプかと思うほどです。発熱量も少なく、重い処理を実行してもほとんどファンは回らないので、動作音によるストレスを感じることが少ないのが特長。ただし、充電ケーブルを接続した状態でフルHD動画の再生などを実行すると、発熱量が一気に跳ね上がり、さっきまでの静けさはどこに行ったのかと思うほど激しくファンがうなり始めます。

バッテリーの持ちはそれほど悪いわけではありませんが、できればもう少し頑張ってほしいところ。フル充電した状態で、ウェブの閲覧なら3時間程度は持ちますが、USBバスパワーのポータブルHDDなどを使うと、あっという間になくなります。もともと内蔵ストレージの容量が少ないので、メインに使うならポータブルHDDは必須と言えますが、すぐに充電が切れるので外出時には充電器も一緒に持ち運ばないと不安。

というわけで、簡単ですがMacBook Airを一ヶ月ほど(実際には一ヶ月半ですが…)使ってみて、一ユーザーとして気づいたこと、感じたことをいくつかあげてみました。

そもそも万能性を求めるようなマシンではないので粗を探せばきりがありませんが、MacとしてもWindows機としても使えること、デザイン性の高さ、フラッシュストレージの高速性を享受することができるだけでも、モバイル用マシンとしてのコストパフォーマンスは最高クラスではないでしょうか。

一部では、「Intelの新プロセッサSandy Bridge採用」など、そろそろ次期モデルの噂も出始めていますが、現在のMacBook Airの一番の課題であるCPU性能が大幅に向上すれば、本当の意味でメインマシンとして使える最強のノートブックになってくれそうです。

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